ノベルス版 2012年3月25日初版発行「34-87」
鉄道事故に見せかけた殺人、各地で続発する自衛隊施設への襲撃、重要参考人が警察の目の前で殺される事件が次々とおこる。襲撃を警戒し警備を強化していた佐渡島のレーダーサイトでは、精鋭の第一空挺団の部隊が謎の組織の襲撃に受け潰滅に近い損害を被った。一方、容疑者とみられる元自衛官を拘束した佐渡島の警察署にも謎の組織の襲撃でSATを全滅させた上、容疑者を惨殺した。警察・自衛隊の精鋭をも潰滅させる青白く顔が光る謎の影。彼らの正体は?
日常からだんだんと非日常の事態へと進む上巻です。失踪する科学者たちと各地の襲撃とが少しずつかみ合っていく過程を描写しています。冒頭から中盤までは自衛隊はあまり活躍しない、最近の作品ではあまり無かった警察や民間人のパートで進行していきます。ただ気になったのは「グモ」が鉄道用語として書かれていたことでしょうか。「グモ」はあくまで2ちゃん用語で一部のファンはともかく、鉄道業界には浸透していないスラングです。
ノベルス版 2012年5月25日初版発行「34-88」
佐渡島を襲った謎の集団は生命倫理を無視して製造された究極の人造兵士だった。辛うじてサイレント・コアが撃退しサンプルを確保するも、背後にはベールに包まれた民間軍事会社、さらにはアメリカやロシアなどの大国の影もちらつき、特にロシアは奪還に向けてスペツナズを送り込み、平和だった島に再び暗雲が被い始めた。
戦闘で得られたサンプルにより、無敵と思われたスーパーソルジャーも弱点が存在することがわかり、対策が講じられる下巻です。人間を越える能力を持ち、警察や自衛隊に対して圧倒的な力を誇っていても戦闘に不必要と判断された要素を排除し、生命体としては人類を越える事が出来ないスーパーソルジャー。しかし偶然居合わせた多感な少年少女に触れて人の心に近づく。ラストは経緯は違うものの人に近い存在が人間としての感情が芽生える新世紀日米大戦を彷彿させます。
文芸書版 2012年5月25日初版発行
文庫版 2013年6月18日初版発行
日本の政治の空白を狙い中国が漁民に偽装した工作員を尖閣諸島に上陸させる作戦を実行した。事前に中国の動きを察知した海上保安庁及び自衛隊は、行動を秘匿しつつ尖閣諸島周辺に巡視船、護衛艦、各部隊を配置した。中国側の想定を大きく上回る防衛体制を築いた海保。この衝突の行く末は?
今起こるかもしれない日本の危機。尖閣における日本の主権を脅かそうとしている中国に、政権交代間もない政府、そして現場を預かる海上保安庁と自衛隊は可能な限りの対処を行い、一部工作員の上陸を許すものの逆上陸を実施すれば島を奪還出来る状況に持ち込む。しかし日本が執れる最大限の行動を持ってしても、それはアメリカの軍事支援という裏打ちがあってこそであり、中国の経済的な脅しに屈したアメリカの弱腰で手のひらを反されてしまうとなすすべも無く、日本の領土を明け渡さなければならなくなる。現実としてはアメリカもまだ太平洋の制海権を中国など共産圏に渡したくはないと思われるので簡単にはこのような状況にはならないと信じたいですが…。
ノベルス版 2012年8月25日初版発行「34-89」
ミクロネシアに浮かぶ小さな島、パルーマ島。隠れた名所として知られるこの島には中国資本が続々と投資されて、アメリカや日本以上に中国が影響力を持ち始めた。有名ブロガーの謎の死と中国企業がパルーマ島に建設したサーバセンターの裏側を探るべく、ある女性自衛官がパルーマ入りした。各勢力の思惑はどこに。
序章と言う事もあってか、各国の直接の描写ははっきりとはしませんが、最近の作品にみられる政治色の薄さが感じられます。そのためサイレント・コアの動きが唐突過ぎて自衛隊だけの判断で活動しているようにも見えます。迷走して明日にも政権が変わりそうな今の政治の状況で的を絞れない面もあるのでしょうが、「尖閣喪失」のように政治と軍事時のバランスをもう少し良くしてもらえればと思います。
ノベルス版 2012年10月25日初版発行「34-90」
パルーマ島をクーデターにより掌握した中国はその支配をより強固にするため、本国から空挺部隊や迫撃砲など投入した。一方のサイレント・コアと地元警察のSWAT隊を基幹とする反中国勢力は地元の地の利を活かして効果的な反撃を行い、中国正規軍に手痛いダメージを与えていた。そして両勢力は大小様々なのUAVを投入して互いの手の内を探り合う。そして島の近海には地上部隊の火力では手が出せない中国海軍の艦艇が姿を現し。サイレント・コアに圧力を与え始めた。海自艦艇も現場に急行するが、米軍は僅かな人員を送り込んだだけだった。太平洋の派遣の鍵を握るアメリカは動くのか?
今回目立つ描写としては、近年の大石先生の作品に多く出てくる楽団による音楽と目覚しい進化を遂げているUAVが挙げられます。軍楽隊は結局中国の勝利に貢献する事はありませんでしたが艦隊司令もあまり効果を期待していなかったので仕方ないでしょう。UAVは技本でも研究されているオモチャのような兵器としてはきわめて安価なものから米軍のステルスUAVや自衛隊のJUXA-S1など数々の機体が登場して、互いに索敵に鎬を削っています。また大石作品では初めて護衛艦“あきづき”が登場しますが、この護衛艦の特徴を活かした描写が無かったのは残念なところ。
ノベルス版 2012年12月20日初版発行「34-91」
パルーマの中国介入を収束させたサイレント・コアだったが、グァムでの僅かな休息の後に中国漁船団とパラオ沿岸警備隊との衝突で緊張の高まったパラオへと転進する。他にも中国海軍と海上自衛隊が事態を収束させるために急行するが、それでも米軍の腰は重かった。沿岸警備隊と漁船団の対立は深まり、中国はパルーマに続きパラオにおいても陸上部隊を投入した。人民解放軍の軍靴が踏みしめた土地はパラオのペリリュー島。海兵隊の血を吸った島を荒らされたアメリカが静かに動き出そうとしていた。
パルーマに続き中国が手を出したのは南太平洋の楽園パラオ共和国。作品に登場したパラオの沿岸警備隊は近年海上保安庁や米国沿岸警備隊、日本財団がミクロネシア連邦やマーシャル、パラオを纏めた連合の沿岸警備隊を設立する動きがあるようです。警備艇“ガロン”が元海保の巡視艇というのも、この構想を先取りしたものでしょう。またこの巻にてちらりと登場した外務省領事作戦部はブルドッグシリーズに登場した非公式の部署ですが、向こうのシリーズとの関連性は現時点では不明です。
ノベルス版 2013年2月25日初版発行「34-92」
パラオに侵攻を開始した中国軍はペリリューを占領し拠点を確保した。第二次世界大戦時に日米の激戦地となったペリリュー島を踏みにじられたアメリカは遂に海兵隊の投入を決断した。またパラオと国交を持つ台湾も非公式部隊“サクラ連隊”を送り込み、陸自特殊部隊“サイレント・コア”に合流させた。海兵隊上陸に備え中国軍の戦力を削ぐ“サイレント・コア”と“サクラ連隊”、そしてパラオで病んだ心を癒していた元米軍人も病を悪化させると知りながらも再び銃を手にした。
遂に表題通りのアメリカと中国の対立が表面化します。ワシントンのホワイトハウス内の描写もあり、ようやく政治的側面が描かれる様になりました。同時に日本政府の描写もあると良いと思いますが、これは政局が安定してからでしょうか。
ペリリューに上陸する海兵隊に陸上自衛隊の西部方面普通科連隊が同行していますが、先日行われた日米合同軍事演習“アイアン・フィスト2013”を髣髴させますが、まだ投入した部隊の規模が明らかになっていないので、次巻でどれくらいの活躍をするのか判らないとはいえ、近年は精鋭部隊の活躍もサイレント・コアメインで実在部隊はそれほどなかったので、西普連のサイレント・コアばりの活躍を期待したいところです。
ノベルス版 2013年4月25日初版発行「34-93」
ペリリュー島奪還のため強襲上陸を試みた米海兵隊は、西側の新鋭装備で守りを固めつつあった中国軍特殊部隊による迎撃を受けてMV-22“オスプレイ”に多くの損害を被りつつも、島への足がかりを築いた。そして海では海自の“あきづき”と“あけぼの”が中国海軍駆逐艦を撃沈せずに無力化するという難題に直面していた。中国と日米韓台が対立の舞台となったパラオの覇権を握るのは誰か。
米海兵隊と陸自からは西方普通科連隊、そして韓国も海兵隊を投入して島嶼戦のエキスパートの部隊が投入されますが、海自と中国海軍の戦闘と比べると若干影が薄いように思われます。これはやはりサイレント・コアの存在感の方が大きいというのと、今回の陸戦の主力は米海兵隊で陸自西方普通科連隊はあくまで脇役だからというのもあるでしょう。また司馬さんの過去の人も戦闘の妨げにならないように接触させないようにしたためか、掘り下げが少しばかり物足りなかったような気がします。
ノベルス版 2013年6月25日初版発行「34-94」
日米台韓合同軍が中国軍をペリリュー島から駆逐したものの、パラオ政府が台湾と断交し中国との国交を結ぶ事により両者は痛み分けに近い状況となった。しかしペリリュー島の中国軍を支援した航空部隊がフィリピンに密かに建設された飛行場から出撃した事が判明。しかし南沙を巡って中国と対立を深めるフィリピンには単独でこれを排除する実力は無かった。米軍は海兵隊と沿海域戦闘艦“フリーダム”を緊急展開、続き空母戦闘部隊なども派遣する。日本も海自と陸自に続いて空自も2個飛行隊とこれを指揮するAWACSをフィリピンに送り込む。中国も虎の子の空母をフィリピン近海に投入し両者が火花を散らす。
舞台をフィリピンに移した6作目です。ようやくアメリカが本格的に今回の戦いに介入しますが、中国本土に比較的近いフィリピンにおいて空母機動部隊やF-22、沿海域戦闘艦など最新部隊を持ち込み、中国の威信を傷つけないように、そして全面戦争に陥らないよう攻撃を掛けますが…。以前中国が開発したとされるある兵器を発射してこの巻は終わりますが、その時の評価としては実用性に欠けるといわれたものをどう描写するのでしょうか。
ノベルス版 2013年8月30日初版発行「34-95」
空母“遼寧”を中核とした海軍機動部隊を日米合同軍によって潰滅的状況に追い込まれた中国は、報復として切り札であった対艦弾道弾による飽和攻撃を米機動部隊に対して行った。しかし米海軍は対艦弾道弾の弱点を見抜き対抗策を講じたため、空母“ジョージ・ワシントン”舷側エレベータを破壊したに過ぎず、部隊の戦闘力を奪うには至らなかった。一方日米比軍はフィリピンのパラワン島に上陸した中国軍を一掃すべく、制空権確保の障害となっている長距離地対空ミサイルの排除に乗り出した。自衛隊は島北部の発射基を任され、P-1対潜哨戒機に搭載された空対艦ミサイルを改良した対レーダー・ミサイルで攻撃する事となった。地上では米比韓海兵隊と陸自西方普通科連隊が、上空では日米の300機からなる最新鋭戦闘機群がそれぞれ動き出した。
フィリピンを舞台に日米軍の本格的な軍事作戦が描写されています。日米のほかに南沙諸島で中国と対峙するフィリピン軍も圧倒的な力の差の中で善戦をしています。サイレント・コアもパルーマ、ペリリューと転戦してパラワン島の密林に身を委ねていますが、前巻のかつての想い人を目の前で失ったショックのため的確な指揮を採れずに小隊内の不信感を買いますが、部下もそれなりに隊運用能力を持つためか最悪の状況までには至っていません。
P-1の描写に関してはAWACSやワイルド・ウィーゼルなど、ただの対潜哨戒機とは思えないような、あまりにチートな機体に仕上がっています。非常に高い対潜能力を持つ海上自衛隊なので、こうした方面では世界の中でも遜色の無い機体ではあるとは思いますが、果たしてそれ以上の能力を持っているのか。まあこの辺はさすがにフィクションでしょうが…。
ノベルス版 2013年10月30日初版発行「34-96」
フィリピンのパラワン島に侵攻した中国軍は日米韓比合同軍によって壊滅的な被害を受け、残った将兵はジャングルへと逃れゲリラ戦術展開しつつを反撃の機会をうかがっていた。一方中国空軍は再び米機動部隊に対して飽和攻撃を、そして海軍はキロ級改潜水艦が海中に潜み、同じく米空母に狙いを定めていた。そして最終戦の火蓋は切って落とされた。南シナ海の覇権は果たしてどちらの手に。
最終巻となる8巻です。ほぼ西側に戦局は傾き、中国勝利の大逆転は考えられない状況となっていますが、西側の不安要素といえる戦闘には勝ったものの、中国側は西側民主国家の世論で許容できない犠牲者数を強いる戦い方に転じて、アメリカの軍事力の象徴といえる空母や、自衛隊、韓国軍の地上部隊の駐屯地に攻撃を仕掛けてきます。これに対してP‐1哨戒機はようやく潜水艦狩りという本来の任務に就くことになります。また自衛隊や韓国軍の救援に8巻出版直前に報道公開された陸自の機動戦闘車が登場しますが、搭乗員の描写は特に無く顔見世のような描かれかたとなっています。
前巻の司馬3佐の不安定な精神状態はエピローグの音無隊長の発言と新キャラクター登場の前フリだったといえるのでしょう。また音無隊長に関しては「新世紀日米大戦」に繋がる少し気になるものといえるでしょう。そして新しい登場人物は今後サイレント・コアに絡むのか、こちらも気になるところです。
ノベルス版 2014年1月25日初版発行「34-97」
文庫版 2015年6月25日初版発行(「封鎖海域」に改題)
三陸沖の太平洋での救難要請に海空自衛隊の救難隊が出動し、遭難していた中国人の一群を救助するが、なぜか全員が船上での記憶を失っていた。その後ゾーンと称された当該海域に突如民間貨物船が出現、30年前に遭難したものと判明するが船内は無人でまるで時間が止まっていたかのようだった。海上自衛隊はSBUを船内捜索に投入するが…
サイレント・コアシリーズ中編では定番となった未確認物体ものです。時間の超越や未知のウィルス、UMAなど超科学的な存在を惜しげなしに盛り込んでいます。
またサイレント・コアも転機となる巻のようで、音無隊長は引退して土門が後継者となり、司馬もこの上巻の時点では、サイレント・コアから西部方面普通科連隊へ転属となっています。これらも音無は直接登場してませんし、司馬もサイレント・コアや特殊作戦群どころか、陸上自衛隊からも独立した行動を執っているので、これらの状況は下巻で覆される可能性もありますが。
それと少し気になったのは、航空自衛隊の救難教育隊が小松をベースにしているように描写されているのと、習志野駐屯地を習志野基地と描かれている点です。イージーミスだとは思うのですが。
ノベルス版 2014年5月25日初版発行「34-99」
ノベルス版 2014年8月25日初版発行「34-100」
総領事館占拠と旅客機ハイジャックは、共に犯人グループの自爆により中国高官関係者の多大な犠牲者を犠牲を出して最悪の形で終結した。中国側は事件の真相究明と犯人関係者の引き渡しを要求して日本領海内に艦艇を留め、中国国内世論の高まりにより空母機動部隊を進出させ、更には五島列島に空挺部隊を降下させた。日本は何とか先手を打ち福江島に陸自西方普通科連隊を投入して島の完全占領を辛うじて防いだものの、島内には犯人グループも潜入していて、状況を悪化させていた。双方に犠牲者が増える中で業を煮やした中国は九州への直接侵攻を決定し、空自新田原基地などに弾道弾攻撃をおこない、日本政府もついに自衛隊に対し防衛出動命令を発令した。
記念すべき中央公論新社C★NOVELS刊行100冊目の作品です。サイレント・コアは自由に動けない状況の中で何とか活路を切り開いていきますが、日中間の状況は確実に悪化していきます。安倍をモデルとした首相が退陣し、麻生をモデルとした首相に切り替わりますが、阿相新総理が田口と比嘉を気に掛けるセリフがあって、実際には時系列がおかしくなるだろとニヤニヤしながら思ってしまう場面もあります。音無元隊長は存在を示唆する発言は出てきますが、この巻でも名前は出てこず“あの人”扱いです。
日中開戦3 長崎上陸ノベルス版 2014年11月25日初版発行「34-102」
五島列島に続き九州本土に上陸した中国軍は長崎を占領した。また近隣の自衛隊施設を攻撃し、空自のレーダーサイトや築城基地、新田原基地、海自の鹿屋基地を弾道弾で壊滅させた。空挺や海兵を次々長崎に上陸させる中国軍。長崎県や市などの各自治体は住民の安全を考慮して占領を許し非武装都市宣言を行うが、正体不明の武装組織による攻撃を受け長崎県知事が不慮の死を遂げる。自衛隊は春奈機関の浸透を恐れ大々的な展開を憂慮し決定的な攻勢に踏み切れないなか、ノンポリとされた山口2佐による陸自九州展開とサイレント・コア、基地攻撃の仇を執ろうとする空自部隊により破竹の進撃に歯止めをかけるに至る。しかし中国軍は損害以上の成果を上げるために九州分断の策に出た。
今までほとんど無かった日本本土での住民を巻き込む地域での戦闘が展開します。これまで正規軍同士の日本国内での戦いとしてはジャパンカードや第二次太平洋戦争、対馬奪還戦争などが挙げられますが、ジャパンカードは常々想定されていた北海道でのソ連侵攻、第二次太平洋戦争は放射能汚染地域での人払いされた地域での戦闘、対馬奪還戦争はある程度自衛隊の行動が考慮された地域でしたが、今回の長崎は軍事的行動があまり考えられない地域での戦闘行動となっています。
また遂にあの音無元隊長が登場します。武装組織との関与はなかったものの、相手からの接触はあったと語られてとされています。現状ではサイレント・コア側にも積極的に関わるつもりはないようですが、今後はまだ未知数です。
ノベルス版 2014年11月25日初版発行「34-101」
C★NOVELSでの刊行100冊目を記念して発行されたガイドブックです。イラストレーター安田先生のカラー版挿絵や短編小説、裏話などが掲載されています。また当サイトで製作したサイレント・コア識別帽が表紙(正確には裏表紙部分)のカラーに潜んでいます。近作ではサイレント・コアは特殊作戦群から再び第1空挺団へと戻っているので、この識別帽はまだまだ現役だなと思っていましたが、その前に立つ隊員がカバーネームである第403管理中隊の識別帽を被っているので、やはり過去のものなのかなと。その前にサイレント・コアの部隊章は作ってみたいなと思っていたのですが、全休符をモチーフにしてるのは全く思っておらず、これはやられたと思いました(笑)
日中開戦4 南九州蜂起戦ノベルス版 2014年12月25日初版発行「34-103」
本州と九州を結ぶ関門橋と鉄道と道路の3トンネルを巡航ミサイルにより通行不能に、福岡県庁と県警本部も同じくミサイル攻撃を受け福岡県知事は降伏を受け入れた。また中国軍は自衛隊の注意を長崎から逸らすため熊本県八代に第二線を張るべく上陸した。南九州東シナ海側には陸自2個連隊した存在せず、中国軍の目論見は達成されるかにみえた。しかし鹿児島県知事は徹底抗戦を宣言、レジスタンスを募り陸自と義勇兵が県境に防衛線を形成した。鹿児島に襲い掛かる中国軍機械化部隊、知事はさらに思いもよらない奇策に打って出た。
鹿児島が舞台で鹿児島県人が主人公であるといって良い巻で、サイレント・コアの面々も最後に少しばかり出て来るだけとなり、全編南九州での凄惨な戦いが描写されています。鹿児島らしい桜島を利用した戦い方を行ないますが、私は鹿児島に4回ほど行ったことはありますが噴火には一度も遭遇したことはなかったりします。