サイレントコアの七不思議(2)-ドッペルゲンガー畑三曹-<レッドマーキュリー>

 
畑三曹、サイレントコアシリーズで名前と出番と台詞がもらえた幸運な隊員
アジア覇権戦争5巻にてツォン・ロン二曹と共に戦死。

さて、おなじみ畑三曹ですが、この人には非常に大きな謎があります。
それはシリーズ途中で名前が変わっている事です。

 サイレントコアシリーズは時事系列が無視されていたりで、明確にどこからどこまでと区切られていませんが、少なくとも、環太平洋とアジア覇権は続いている作品だとされています。
なぜ2、3ヶ月の間に名前が変わってしまったのでしょうか?

1.人物

畑友之(はた・ともゆき)三曹
初登場は“環太平洋戦争”1巻、
空挺団きっての降下のベテラン

畑吉人(はた・よしと)三曹
初登場は“アジア覇権戦争”1巻

2.仮説
α・隊長の都合説
この仮説では二人の畑三曹は別人です。

  「坂崎、走ってこい!」

  「なんですか隊長」

  「お前はなにを考えてるんだ」

  「また、新入りの苦情ですか?」

  「なっとらん!よりにもよって同じ名字の奴を連れてきやがって」

  「じゃあコールサインか名前で呼べばいいじゃないですか」

  「目の前にいるときにコールサイン使うバカがどこにいる。それに、名前はだめだ」

  「どうしてです?」 

  「作品中で名前が出てくるのは、ほんの1、2回だけだ。読者はフルネームじゃあ覚えていない。
   とくに、お前みたいな脇役の場合、知っているのは、ほんの一握りの読者層だけだ」

  「ひ、ひどすぎます隊長」

  坂崎事務官は男泣きに泣きながら走って出ていってしまいました 

  「さて、畑吉人君、君は恋人はいるかね?」

  「はあ、一応おりますが」

  「じゃあまずは土門の小隊に入れるか・・・」

 β・双子説
この仮説では二人は一卵性双生児ということに 

  「坂崎、走ってこい!」

  「なんですか隊長」

  「何なんだ、今度の新入りは、これが娘にせがまれてわざわざアナハイムまで行って来た俺に対す
   るお前ら制服組の挨拶か」

  「何が問題なんですか?畑三曹は優秀な隊員じゃないですか」

  「だからってお前、双子の兄弟を同じ部隊に入れるってのは非常識だろう」

  「え?ああ本当ですね、まあいいじゃないですか」

  「なっとらん!」

  「次の瞬間、坂崎事務官はすでにその部屋にはいなかった

  「まあいい。ところで畑君」

  「なんでしょうか」

  二人が全く同じ声で答える

  「・・・君らを見分ける方法はないのかね?」

γ・隊長の弱み説

「・・・というわけでだ。畑君、君には元の部隊に戻ってもらうことになった」

 なぜか微笑している畑友之三曹

 「どうした、サイレントコアを離れるのがそんなに嬉しいのか」

 「いやあ、隊長との楽しい思いでを振り返っていますと、自然に頬がゆるむんですよ。
  司馬小隊長殿と明け方パジェロで帰ってきたところを誤解されて、奥さんにM72で
  吹き飛ばされそうになったこととか、お嬢さんのデートを尾行して相手をクレイモア
  で吹き飛ばそうとして、次の日AKM片手に持ったお嬢さんにに家中追いかけられた
  事とか、家族ですき焼きを・・・」

 音無三佐は血相を変え、畑三曹の肩を抱いて、強引に壁際に連れていった 

 「君なあ、こんな所で言う事じゃないだろう」 

 「じゃあ、戻らなくていいんですね」 

 「・・・わかった。なんとかしよう」

この後、畑(吉)三曹はパラワン島の戦闘の後、結婚して司馬小隊に編入され、金門島で生き残ることが出来たのです(おそらく音無隊長のセリフの「~ツォンと畑だ~」の「畑」は畑友之三曹の事だと推測できます)

 

ヒトミ疑惑 <イグラ>

新世紀日米大戦で一番の人気を誇っているキクマ・ヒトミ少尉ですが、
ひとつ疑問が持たれています。それは、「なんで昔の言葉を使っているか」なのです。
例えば9巻P146下段の「ウッソー!?――(以下略)」ですが、明かに死語になっている
「ウッソー」を「2020年の女の子」が使っているのでしょうか?他にも「ですぅ」のような
2000年現在(ごく一部で)使われている言葉を頻繁に使用しているのも、
何か秘密が隠されているようで非常に怪しいので、いくつか仮説を立ててみました。

仮説1 リバイバル
2020年、若い女性の間ではバブル時代(80年代後半~90年代初頭)の
リバイバルブームが発生しているので、街ではティラミス屋やモツ鍋屋が大繁盛
し、言葉も当時の流行語がよく利用されるようになっているのです。

仮説2 ナイスな教官
キクマ少尉は日本に潜入する前に、本国で語感を取り戻すために、軍の日本語
心理戦セミナー(上級編)に参加していたのだが、教官がユニークな中佐で、
「いいですか、今の日本の若い女性は、眼鏡をかけて、語尾に『ぁ』『ぃ』
『ぅ』を付けて、年上の人間にはたとえ他人でも『お兄様ぁ』『お姉様ぁ』と
呼び、中年男性に対しては30~45度の角度で見上げるようにして少し恥じ
らいながら『お・じ・さ・ま』と言うのが常識です。どれか一つでも間違える
とすぐに外人だとばれますから注意しましょうね。
はい、それじゃ次に発音練習をやりましょう。私の言ったことを繰り返してく
ださい。『今日もいい天気ですぅ』―――(以下略)」というような、少々偏
向的な指導を受けたためにあのような言葉遣いになったのです。

仮説3
「私、湖醍艦長と同じくらいですぅ」

キクマ少尉は実は、90年代当時に女の子で、昔の言葉遣いが癖で出てしまっ
たのです。
つまり、2020年には40代前半で、司馬陸将の少し下くらいの年齢だという
事です。
なぜ、ジョーダン少佐が「女子大生風の」と思ったかという事については、
「飛躍的に進歩した整形外科技術」と「久しぶりの日本で勘が鈍っていた少佐の
勘違い」が合わさった結果という事です。